杉本さんのご紹介!~新コーナー、始まりました~
2024年度始まり、「農のミライ」も装いも新たにリニューアルいたしました。新しいメンバーを迎え、新しいコーナーもはじまり、ボリュームアップ!!
今回の記事では、新しいメンバーをご紹介させていただきます!
4月から始まった『食と農の未来会議2050』を吉田さんと一緒に進めてくださる新メンバー 日本経済新聞社の杉本晶子さんです。
杉本さんにリスナーの皆様にメッセージを頂きました!
みなさん、はじめまして。
日本経済新聞社で記者兼キャスターを務めております杉本晶子と申します。4月から新たに、「農(アグリ)のミライ」ファミリーの一員に加わりました。
「食と農の未来会議2050」のコーナーに出演させて頂いています。
日本の食や農業を語るとき、課題に焦点が当たりがちですが、少し俯瞰的に見るとポテンシャルも大きいとつくづく感じます。
21世紀はじめの5年間、米国に住んでいたころ。
駐在していたニューヨークで、動物性の食材をいっさい使わない精進料理のお店がマンハッタン中心街にオープンしました。
当時、焼き鳥やラーメンの本格的な店はすでに増えつつあり、日本食はニューヨーカーの間でも市民権を得ていたものの、ケチャップやマスタードを好みがちな現地の人に正直、精進料理は「ハードコア」すぎるのではと見る向きもありました。
蓋を開けると、口コミが口コミを呼び、1年もたたずにミシュラン星つきの店に。
月替わりの献立を楽しみに、毎月来店している米国人もいました。
日本で修行を積んだ若い料理長が、あらゆる野菜や昆布を駆使してメリハリの効いた味や食感を表現し、丁寧な仕事をしていたのが目に焼き付いています。
まだ「SDGs」といった言葉が一般的になる前のことですが、「食材は余さず使う」といったスピリットにも共感が集まっていたと記憶しています。
日本食が秘める潜在的な成長性を感じる出来事でした。
また、1年ほど前に取材した事例ではこんな話もありました。
東南アジアで甘くてしっとりとした日本のサツマイモへの根強い人気が続いていることを受け、茨城県では荒廃農地や水田からサツマイモ畑への転用を後押しし、「稼ぐ農地」に変えています。
最近では北米などからの引き合いも強いそうで、味や食感のバリエーションが豊富な日本の品種は世界的にもブランドとして認知を広げているようです。
こんなふうに、つい当事者である私たちがその価値を見過ごしてしまいがちな料理や農産品も、グローバルではまた違った価値を見いだされることがあります。
日本の食や農業が開拓できるフロンティアはまだまだあるのではないでしょうか。
四半世紀にわたって記者としてさまざまな産業を国内外で見つめてきた立場から、「食と農」にまつわる前向きな兆しを丹念に拾っていければと思います。
番組を通じ、聞いてよかったと思える情報をリスナーのみなさまにお届けできればうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします!