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特別な技術を使い、奇抜なアイデアに頼るのではなく…【吉田編集委員の取材後記】
特別な技術を使い、奇抜なアイデアに頼るのではなく、「普通考えたらこうなる」というシンプルな発想でビジネスを軌道に乗せた好例だろう。アグナビ代表の玄成秀さんが展開している日本酒の1合缶のことだ。
説明を聞くと、とても理にかなった売り方であることがわかる。1合の飲みきりサイズなので、飲み残して品質が劣化する心配がない。瓶と比べて軽いので持ち運びに便利で、落としても割れる心配がない。
一升瓶と比べて量
【吉田編集委員の取材後記】農業の取材をしていて、最近大切だと思うようになったのは「低投入型」という考え方
農業の取材をしていて、最近大切だと思うようになったのは「低投入型」という考え方です。
いま多くの酪農経営が極めて厳しい状況に置かれています。原因は新型コロナの流行で需要が減ったことと、その後起きたウクライナ戦争で飼料の国際相場が高騰したことです。2つとも、酪農家の力でどうにかできるような出来事ではありません。
ただ苦境の背景にはもう1つの事情もあります。畜産クラスター事業という国の支援策を活用し
JA秋田ふるさとの前組合長【吉田編集委員の取材後記】
JA秋田ふるさとの前組合長、小田嶋契さんのお話はいかがでしたでしょうか。ぱっと聞くと、JAグループへの強烈な批判が印象に残るかもしれません。「過激」と感じる関係者もいるのではないかと思います。
でもその言葉をふり返ってみると、農協マンとしての強い使命感が背景にあることがわかります。「農協の役割は産地振興」。小田嶋さんを10年近く取材してきましたが、一貫して強調しているのはその点です。
小田嶋さんの
農林中金総合研究所の平沢明彦さんにコメントを求めるようになってから【吉田編集委員の取材後記】
農林中金総合研究所の平沢明彦さんにコメントを求めるようになってから、もう10年以上になる。筆者が農業取材を始めた当初からのつき合いだ。
この間、判断に迷ったとき、様々な研究者に意見を聞いてきた。だが取材を重ねるにつれ、どこか違和感を抱くようになった人が少なくない。
反対に平沢さんに関しては、後になってから真意に気づいたことがかなりある。取材の蓄積が足りず、何を伝えようとしているのかに理解が追いつ